美容鍼について
東洋医学では、体の健康なくして美容は実現できないという考えがあります。
その考えを「健美」といいます。
「皮膚は内臓の鏡」「皮膚は第三の脳」とも呼ばれるように、皮膚組織は体内の健康を顕著に表します。
鍼灸治療は皮膚組織を健康な状態にして「心身の健康」の促進を促します。
特に美容鍼では顔の施術を行うことで顔面皮膚組織の代謝を促し血流を改善することができます。
さらにこわばった筋肉を緩めることで、しわ、むくみ、たる み、肌荒れ、ほうれいせんの改善などに効果があります。
鍼はもともと身体が持っている自然治癒力、再生力を最大限に引き出すことで、身体の内側から表面に現れている症状を改善・整えていく力があります。
美容鍼の効果
美容鍼はお顔の表皮、真皮、皮下組織、そして表情筋などの筋肉を刺激します。
これらの組織に刺激をすることで以下の効果が期待出来ます。
①凝り固まった筋肉を緩めることで、お顔の血流やリンパの流れを改善し、柔らかく張りのあるお肌に導きます。
②コラーゲンやエラスチンの代謝を活性化させ、古い組織から新しい組織へ変わる「ターンオーバー」を促進させます。
その結果としてしわやたるみ、クマ、むくみなどが改善され、若々しいお肌を保つことが期待出来ます。
お肌の仕組みについて知る
お顔のお悩みとして最も多いのは「しわ」「たるみ」です。
健康なお肌には十分な弾力があります。この健康な状態が保てなくなると「しわ」「たるみ」がちなダメージ肌になりやすくなります。
美容鍼にはこのダメージ肌の細胞を活性化させ健康な肌に導く効果が期待出来ます。
しわ・たるみができる仕組み
健康で潤いのある肌
・肌の潤いが保たれている状態
肌の潤いは、角層の周辺にある「皮脂」「NMF」「セラミド」の3つ働きによって保たれています。
1.肌を覆っている角層の水分の蒸発を防ぎ、角層の水分を一定に保つ働きをしています。
2.NMF 「天然保湿因子」と呼ばれ「水となじみやすい 性質を保つ物質」のことです。角質細胞の中で
水分を保ってているのはこのNMFの働きがあるからです。
3.「セラミド」は「細胞と細胞の間で水をしっかりとつかまえる」役割りを果たすと同時に細胞と細胞をつないで、外からの刺激の侵入を防ぐ働きもしています。
・表皮の新陳代謝が頻繁におこなわれている状態
1.肌が生まれかわり(ターンオーバー)がスムーズにおこなわれている状態
2.保湿も十分に保たれている状態
・元気な肌がうまれている状態
1.基底膜に表皮細胞がつなぎとめられていて、健康な肌の生まれ変 わりがスムーズに行われている状態
・肌にはり、弾力がある状態
1.真皮が健全ではりと弾力がある状態
2. コラーゲン・ヒアルロン酸・エラスチンが十分にある状態
3.繊維芽細胞が活性化されていて、肌の弾力が保たれている状態
しわ・たるみのあるダメージ肌
・角質層が乱れ、肌が無防備になっている状態
1.細胞間脂質やNMF、皮脂幕が減少し不足している状態
2.角質層の水分が蒸発しやすく、細菌が繁殖しやすい状態
⇒ 肌のキメが乱れ、肌荒れが起こる
・角質層が乱れ、肌が無防備になっている状態
1.細胞間脂質やNMF、皮脂幕が減少し不足している状態
2.角質層の水分が蒸発しやすく、細菌が繁殖しやすい状態
⇒ 肌のキメが乱れ、肌荒れが起こる
・真皮の構造が劣化してる状態
1.肌にはりと弾力がなく衰えた状態
2.コラーゲン、ヒアルロン酸、エラスチンが少ない状態
3.繊維芽細胞が衰えて、肌の弾力が低下している状態
⇒しわ・たるみの気になる肌になる
美容鍼で潤いのあるみずみずしい肌になる仕組み
・表皮の新陳代謝が頻繁におこなわれている状態
美容鍼は、真皮層や皮下組織を刺激することで、筋肉の弛緩、リンパの流れを改善し、コラーゲン、エラスチンの代謝を活性化することで古い組織が新しい組織に生まれ変わります。その結果、みずみずしい潤いのある肌に蘇るのです。
顔に鍼を刺しても痛くないんですか?
美容鍼の経験がない方は、この写真を見て、「顔に鍼をうつと痛そう」と思いますよね。
ご安心ください。
施術で使われる鍼は髪の毛よりも細いものを使用します。そのため、ほとんど痛みを感じることはありません。
実際、注射針の太さが0.45mm、鍼灸で使われる鍼の太さは0.16mm(髪の毛とほぼ同程度)、つまり、注射針の約約3分の1程度の太さなのです。ほとんど痛みは感じないので、安心して美容鍼をご利用ください。
顔だけでなく頭にも美容鍼が効果的な理由
健康で潤いのある肌
顔の皮膚と頭皮はつながっているため、頭に打つと美容の効果を高めることができるのです。
例えば、
・フェイスライン ・目元のたるみ
・眼や口、顎の歪み
・額や目じりのシワ ・眼瞼下垂
などに効果があります。
また、頭の鍼には自律神経を調整する効果もあります。 これらの経穴(ツボ)に鍼を打つことで、様々な美容効果を高められるのです。これらを繰り返し施術していくことで、ストレスなどで低下した自然治癒力・免疫力を回復力を向上させることができるため、美容にもプラスの効果を発揮できるのです。
美容鍼 5つの長所
- 1. 副作用がなく安全な施術です。
- 2. 肌本来の持つ自然な新陳代謝を促します。
- 3. 2週間から1ヶ月近くの持続力があります。(個人差があります)
- 4. お肌の状態が保たれ、肌の改善が期待できます。

美容鍼で効果を出すための施術回数の目安
美容の効果は年齢によるターンオーバー(肌の再生サイクル)が関わってきます。
【ターンオーバーの日数】
10代20日 20代28日 30代40日 40代55日 50代75日 60代100日
美容の効果を出すためには2週間に一度の施術を行うことをお勧めしています。
20代は1~2回/月 30代は3~4回/月 40代は4~5回/月 50代は5~6回/月
が目安です。
人の細胞が生まれ変わりのサイクルは約3か月です。
施術始めに集中して通っていただくことをお勧めします。
そうすると3か月後には美容効果を実感してしただけます。
美容効果を維持するために
・初めの3回までは1週間に1回の施術が効果的
・その後は、2週間~4週間程度の施術効果的
年齢が上がるにつれて刺激に対する反応が少なくなり、効果が出るのに時間がかかる場合があります。
また、年齢、体質などお身体の状態はお一人お一人違いますので、回数、コースなど担当鍼灸師にお気軽にご相談ください。